Works
四季の四合院(改修)
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設計期間:
2016-2017
所在地:河北省張家口市
主要用途:ホテル
延床面積:146㎡
状態:竣工
撮影:広松美佐江
周辺を山々に囲まれた自然ゆたかな農村の中の小さな四合院を、ホテルに改修するプロジェクト。
敷地から歩いて半時間とかからない場所には、山肌に張り付くように荒々しい万里の長城が残されている。 今回のプロジェクトでは、周辺の自然と建築との関係をどのように捉えるかが主軸のテーマとなった。
「四合院」とは中庭を囲んで東西南北に建つ四つの棟で構成された伝統的な様式の住居である。
ここでは、この4つの棟それぞれに対し四つの季節を割り当てることにより、季節の移ろいと共に主役となる部屋も移ろっていくような建築のあり方を考えた。
西棟は「春の談話室」である。東側庭には花壇を設け、春には新緑の息吹を感じられる空間としている。
南棟は「夏の茶室」。以前は塀の外側におかれた倉庫であったが、中庭側に開放された半屋外空間として改修される。夏の強い日射しを遮りながら
南北に風が吹きぬける空間となっている。
東棟は「秋の食堂」。この棟は新たに増築される部分であるが、屋根を高くし上部をガラス張りとすることで、秋の高い空や美しい月あかりを鑑賞しながら農家で収穫された野菜を楽しむことができる。
北棟は「冬の図書室」とした。南面にバッファーゾーンとしてのガラス廊下をもうけ室内の断熱性高め、南からの暖かい日だまりの中、読書をして過ごす部屋となっている。
自然豊かな環境のなかで、長い時間をかけ周囲の風景と同化していく農村建築は、それ自体が一つの自然景観となっている。ここでは、このような場所に人間の手を少し加わることで、より豊かに自然を享受できるような装置として、建築を位置づけられないかと考えている。